旬の食材や適切な保存方法をご紹介vol.17【ほうれん草】

キャプチョン画像。内容が続きます

こんにちは。旬八通信の松根です。
本格的に寒くなりましたがいかがお過ごしですか?今回はこれからぐっと美味しくなるほうれん草についてのお話です。

●ほうれん草について
葉物野菜の代表格と言って良い位定番のほうれん草ですが、日本で積極的に食べられるようになったのは割と最近の事なんだそう。江戸時代に日本に入ってきた当初は今よりもっとエグみも強く、なかなか広まっていかなかったよう。昭和に入ってからアメリカのアニメの影響により栄養価が高い事や健康イメージが広まり消費量が増えたと言われています。そんな栄養満点のほうれん草は、寒さが強くなるこの冬に旬を迎え、甘みが増しより肉厚になってきます。

●寒さが増すと甘さも増す?
今から本格的な旬を迎えるほうれん草ですが、寒さに伴い甘味も増していくのをご存じでしょうか?ほうれん草は葉が常に外気にふれている為、寒さが強くなるとその寒さになんとか耐え、凍らないようにと体内の糖濃度を上げたり葉の厚みを増す事で寒い時期を乗り切ろうとします。そのためこの寒い時期、特に霜が降りる頃のほうれん草は甘さがぐっと増してより甘味を感じるようになるのです。
ちなみに、ほうれん草の根元が赤くなっている物をといいますが、あれはしっかり寒さに当たる事で赤くなるので甘くなったサインとも言えるのです。ちなみにこの赤い所から根っこにかけて、よく切り落とされがちですが栄養価も高く甘味もしっかり感じられる部分なので是非ここも食べるようにして下さいね。
また、この時期に人気のちぢみほうれん草もあえて霜に当てる事であの味と形になります。体が凍らないように、背を低くして縦に伸びるのでなく横に広がる事で根や体を守る形に進化したもの。ちぢみほうれん草が食べられるのも寒いこの時期だけなので今のうちに是非楽しんで下さいね。

●シュウ酸(アクについて)
ほうれん草を多く食べると歯がきしむような感じがする事がありますよね?あれは、シュウ酸というアクの一種です。通常に食べる分には問題がないと言われていますが、大量に食べすぎると体の中で石を作ってしまう原因にもなりかねないそう。その為、ほうれん草は一度茹でたりしてシュウ酸を減らし食べやすくしてから食べるのです。ですがたまには生でサラダにしたい時もありますよね。茹でるだけでなく水にさらす事でもシュウ酸は溶け出すそうなので、生食用に改良されたサラダほうれん草を選ぶ事はもちろんですが、普通のほうれん草も食べやすいサイズにカットしてから5分程水にさらす事で生でも美味しく食べられるようになりますよ。

●お勧めの保存
冬野菜なので寒さに強いですが、やっぱり寒すぎると体力を使ってしまいます。また、乾燥しすぎると元気がなくなってしまうので、他の葉物野菜同様に新聞紙に包んだり、少し湿らせたキッチンペーパーに包んでふんわり袋を被せる事で乾燥を防ぎ、野菜室などで立てて保存する事でほうれん草自体に負担が少なく保管出来ます。ですが、特に葉物野菜は鮮度が良い程美味しく栄養価も高いので、栄養満点の美味しいうちに食べて下さいね。

これから、ぐっと寒くなる事で美味しい旬を迎えるほうれん草。この旬を味わいつつ、この時期ならではの味と冬の寒さに負けないパワーを沢山取り入れて下さいね!